fofofofa

時を超えて旅をしてきたキルト。また新しい旅へ出かけるお話。

JOURNAL.12TALK
旅するキルト

2024.11.22

時を超えて旅をしてきたキルト。
また新しい旅へ出かけるお話。

「CRAZY CRAZY キルトブラ」 by POTTO & fofofofa

何年代のものかも、どこの国から来たかもわからない、
ボロボロながらもいろんな生地が幾重にも重なる
異国の香りが漂うチャーミングな光を放つ
一枚の大きなキルトの生地にあっこちゃんが出会ったところからスタートしました。

CRAZY CRAZY キルトブラ

「一体どこからきたのか、そしてどこへ向かうの。」

「まずは山形のお母さんのもとへ。」

東海林宏子さん
山形県最上町 パッチワーク教室「やまぼうし」主催

お母さんの元で元気になるのは
生地も人も一緒かな。

長旅で疲れてボロボロのこのキルト生地を
山奥に住む私の義理の母宏子さんにお願いして
隅々まで一針一針丁寧に修復してもらうこと1年半。

リペアで使った資材は長年集めていた
私のビンテージのマテリアルやお母さんの自慢のハギレなどなど
いろんな「チャーミング」がまたトッピングされ(笑)
お疲れだった布がニコッと元気になったような気がする。

お母さん曰く
「どうやらこれはだいぶ古いモノでクレイジーキルトと呼ばれた余り生地をつぎはぎしたものかもしれない。貴重なモノを触らせてもらえて嬉しいわ。」と。

そしたら私たちも生地をなるべく余らせないで、可愛いものを作りたいよね。
なんて思いながら。

「私たちの住む東京へキルト、再び。」

お母さんの手仕事のおかげで
一枚の立派なキルトになって帰ってきた!

今回は洋服のデザインや古着のリメイクやデザインで大人気の
『POTTO』の山本哲也さんにお願いして一緒に考えてもらいました。
@yamapotto

桃子さんはお手伝い。(笑)

あっこちゃん真剣。


「ベストバランスってなんだろう。
無駄のないように生地を裁断したいよね。」
私達の試行錯誤が続きます。

「そして山本さんの住む岡山へ。」

山本さんの相棒のミシンでカタカタと
可愛い、が生まれている現場からパチリ。




どこをとっても同じ顔が出ないチャーミングな生地は
1800年代後半に、ドレスの余り布などを使って
装飾的なキルトを作るのが流行った
その時代のモノかもしれない。

丁寧に裁断して縫製して
いろんな表情のお洋服になる。

大きな一枚の布をお裾分けするような気持ちで

fofofofaから
この秋また皆さんの元へお送りします。
CRAZY QUILT BRA

時代を超えて、海を越えて
引き継がれる手仕事の温もり。

そして、顔が見えるみんなを
ぐるりと繋いでできた1枚の素敵。

これを着てどこに行こうかな。
また新しい旅に。

photo:Akiko Kikuchi & Kazuyo Takigichi
text:Kazuyo Takiguchi

POTTO (ポト)

山本 哲也 / Tetsuya Yamamoto
1997年文化服装学院卒業。2001年に「ポト」をスタート。
2007年まで東京コレクションに参加。2011年に拠点を岡山に移しデザインだけでなくさまざまなインスタレーションやプレゼンテーションも開催。創作の幅を広げている。fofofofaは山本さんの大ファンでもある。
@yamapotto
@pottoshop